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一人で過ごす時間も必要です
by.CGNTV
hit 492 recomend 84 2021-09-14 10:50:35

一人で過ごす時間も必要です

 

 

ユ・ウンジョン 精神健康医学科 専門医

 

 

傷ついて教会から離れようとしている人が、よくカウンセリングを受けに来ます。当初、カウンセリングが未熟だった頃は、彼らをもう一度教会に戻らせたいという思いが先立ち、もっと祈って熱心に通うようにと励ましました。しかし、ふと「今、この人は傷が痛むと訴えているのに、その状況に戻れば、余計に痛むのではないだろうか」と思いました。

傷ついた場所に戻れば、自分を傷つけた人にまた会うことになります。だからといって、教会に通うなという意味ではありません。傷ついて苦しんでいる人は、時には人と会うことを控え、葛藤状況から一歩離れて一人で過ごす時間もある程度必要です。

もし「教会から離れるのは信仰がないからだ。だから、この程度のことで傷つくのだ」と非難されれば、さらに傷が深くなります。そんなときは、そこからしばらく離れて自分の信仰を顧みる時間を持つことも、信仰が成長する一つの過程です。そのような時間を通して、信仰はさらに堅固になるからです。

 

主と親しくなる時間

もし教会のリーダーが、傷ついたという理由で務めをやめるなら、彼のリーダーシップを点検する必要があります。教会で熱心に働く人が傷つくことは、よくあります。そのような人に見られる共通点は、教会の成長が野望となっている点です。彼らにとって重要なのは、今日、教会の集まりに何人来たかということです。私は、数字に集中することは、また別の意味での偶像礼拝だと考えています。

ルカの福音書10章には、イエス様が72人の伝道者を派遣する場面があります。主から力を受けて使命を全うした彼らは、帰って来てイエス様に喜んで報告しました。「主よ。あなたの御名を用いると、悪霊どもでさえ私たちに服従します」(ルカ 10:17)。すると、イエス様は「しかし、霊どもがあなたがたに服従することを喜ぶのではなく、あなたがたの名が天に書き記されていることを喜びなさい」(ルカ 10:20)と言われました。

私も医者として、弟子たちと同じように主にお伝えすることがあります。「主よ、このようにすると、この人がこんなに良くなりました」「この薬を使うと、患者がもう薬を必要としなくなるほど回復しました」「祈ると、こんなに良い結果が出ました」「友人の弟のために一緒に祈ると、がんの治療が成功しました」  しかし、イエス様はそのような結果によって喜ばれるのではなく、私の名が天に書き記されていること、私が神様とさらに親しくなったことを喜びなさいと言われます。

重要なのは、私たちが神様とどれだけ時間を過ごしているかです。それだけがいのちの書に記され、永遠に残ります。そのためには、静かな時間が必要です。一人で祈るリーダーは、神様といつも深い関係を保ち、人々の反応によって一喜一憂しません。しかし、目に見えることだけに集中するリーダーは、そのような時間を軽く考えます。

 

回復に必要な時間

イエス様がされたように、私たちも静かな場所で一人うずくまる時間を持つ必要があります。イエス様のそばには、癒やしを求め、教えを聞くために、いつも多くの人が集まっていましたが、イエス様はそこを去り、舟に乗って向こう岸に渡ったり、山に登ったりして、ひとりで祈る時間を持たれました。また、エルサレムに入る前や十字架を負われる前など、重要な使命の前には神様との時間を持たれました。ゲツセマネでは、汗が地に落ちる血のしずくのようになるほど祈られました。私たちが感じるすべての恐れや不安の感情を、イエス様も感じられたということだけでも、大きな慰めになります。私たちは、一食抜くだけでも空腹で、少し痛くてもつらく、だれかから何か言われただけでも傷つきます。反対に、自分によって少しでもだれかが喜んでくれると、単純にうれしくなります。イエス様は、そのような私たちの弱さをよく知っておられます。

クリスチャンの信仰は、人の力を超越した力を発揮するときではなく、自分が罪人であることを深く悟るときほど、成熟します。深く傷ついて、しばらく教会から離れることがあったとしても、教会を憎んだり、神様を恨んだりすることは、間違っています。教会の信徒から傷つけられて、つらい思いをしているとき、私たちも自分自身を守り、不当な待遇に対して正しく反応する責任があります。

だれかによって傷ついたとき、相手を非難したり、あるいは自分を責めたりせず、神様と過ごす一人の時間を持つようにしましょう。その時間を通して神様への信頼が深まり、神の国を深く経験することができるのです。

 

人に傷つけられたとき、神様と過ごす

一人の時間を持つ人には、回復があります。

 

 

本文は、『リビングライフ STORY 2021年9月』(Duranno書院)より、抜粋したものです。

内容の一部は『傷つかずに最後まで愛する』(キュジャン、2018)から引用したものであり、該当出版社の同意を得て掲載しています。

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