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あなたがわたしの家を守ったから
by.CGNTV
hit 136 recomend 42 2021-12-21 13:39:49

あなたがわたしの家を守ったから

 

カン・ジョンフン ヌルビッ教会 主任牧師

 

 

私はノンクリスチャンの家庭で生まれましたが、5歳頃から教会に通っていました。教会が家のすぐ裏にあったからです。学校の運動場よりも教会の庭のほうが好きで、学校の授業よりも聖書の話と賛美のほうが楽しく感じられました。田舎の茅葺き屋根の礼拝堂は学校よりもはるかに小さかったのですが、私にとっては村で一番大きく感じる、愛おしい場所でした。そんなある日のこと、今でも忘れられない出来事が起こりました。私の住んでいた済州島を、非常に巨大な台風が襲ったのです。

 

「礼拝堂を守ってください」

済州島を襲った巨大台風により、村の家々の茅葺きの屋根がみな飛んでしまいそうな危機に瀕しました。みんな屋根を守るために必死でした。私の両親も屋根に上り、兄弟たちは激しい雨に打たれながら屋根に石を運びました。その時、私は「このままだと教会の屋根も飛んでしまう。礼拝堂はどうなるんだろう」と心配になりました。専任の教職者がいなかったため、礼拝堂の様子を見に行く余裕のある者はだれもいませんでした。私は雨の中、礼拝堂まで走って行きました。屋根の上から両親が私にどこに行くのかと叫びました。姉と弟たちは私が最も愛する場所に行くことを知っていました。教会の茅葺きの屋根も風に飛ばされそうになっていました。幼い私にどこからそんな勇気が出たのでしょうか。暴風雨を伴う台風が襲って来る中、礼拝堂の屋根に上りました。台風に吹き飛ばされて落ちるおそれもありましたが、うまく最後まで上って風に飛ばさそうな茅葺き屋根を全身で押さえました。雨水に混ざって涙があふれてきました。礼拝堂の屋根にひれ伏して泣きながら祈りました。心の奥底からから熱い思いが込み上げ、涙があふれてきました。「神様、ぼくたちの礼拝堂を守ってください。何とかしてください」 祈りの中で風がだんだん静まり、礼拝堂の屋根は半分飛んでいっただけでした。

その後、私は成長して召命を受け、神学を学びましたが、牧会者になるつもりはなく、本が好きなため、文書宣教に従事したいと考えていました。伝道師になり、副牧師になり、キリスト教の雑誌や新聞社で働く機会を探していました。そんな中、神学校の友人が開拓した教会の礼拝に参加する機会がありました。7、8人の教会員たちの前で幸せそうに説教をする友人の姿を見て、私は恵まれました。その幸せが私にも移り、私も教会を開拓することになりました。もちろん開拓には神の召命にしたがって牧会をするようにという妻の勧めも大きく影響していました。

私が専任の牧会者になろうとしなかったのは、文書宣教の夢のためでもありましたが、実は自信がなかったからです。私は少年期と青年期の間、ずっと自分に自信がありませんでした。弱い私が牧会者になること、特に主任牧師になるということは、考えただけでもぞっとすることでした。それでも神様は教会を守ってくださり、弱い私を用いてくださいました。牧会をしてきた40年間、いつもともにおられ、教会が健全に成長するように働いてくださいました。同時に、教会学校の教師たちのための専門月刊誌『教師の友』の発行人として35年間仕え、文書宣教にも献身させてくださいました。

 

心を受け取ってくださった神様

「……あなたがわたしのために、わたしの住む家を建てようというのか……あなたがどこに行っても、あなたとともにいて……」(Ⅱサム 7:5~9)。牧会の中で与えられた数えきれないほどの祝福の理由を私は知りません。ただ、このみことばを読むたびに、神様の偉大な恵みが感じられ、深く感動します。ダビデは、王になった後も、羊飼いの頃と変わることなく主の宮を慕い求め、その心は神様に喜ばれました。神様は、大きくて華やかな家よりも、彼の小さな心を受け取られました。だとすれば、神様が私を用いてくださったのも、幼い頃にささげた祈りのためではないでしょうか。暴風雨が襲う屋根の上で「礼拝堂を守ってください」と叫んだ、その涙の祈りを受け入れられたのではないかと思わされます。

今も神様は、私たちが大きな力で「多くの事」をすることを望んでおられるわけではありません。神様を愛し、礼拝するために御前に出ることを慕い求める「心」を喜ばれるのです。私たちクリスチャンにとって、愛する神の家がいつまでも愛する人のように尊く感じられるように祈ります。

 

本文は、『リビングライフ STORY 2021年12月』(Duranno書院)より、抜粋したものです。

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