真理にあって自由となる - 日本CGNTV :: 世界のための福音の通路

進藤師　「17歳からヤクザの事務所に出入りし、18歳になる頃には正式な組員になり、覚醒剤の商売をおもな資金源として、ありとあらゆることをやりました。22歳で初めて刑務所に服役し、24歳で刑務所から出ましたが、『おれはヤクザでやっていけるなあ』と思っていました。2回目の刑務所も『今度はどうやってつかまらずに悪いことをしようか』と思い巡らしていたところ、刑務所の中で知り合った人が組を作るということで、私が2番手となって、新しい組を立ち上げました。でも、覚醒剤で組長代行から降格されました。ヤクザの力というのは、お金か自分の若い衆の数なんです。だから、お金と若い衆2、3人を連れて戻ろうと、そうこうしているうちに捕まって、カムバックの夢もついえて、どうしようかと悩んでいた頃、聖書を読んだんです。エゼキエル書の『わたしは決して悪者の死を喜ばない。かえって、悪者がその態度を悔い改めて、生きることを喜ぶ。悔い改めよ。悪の道から立ち返れ』（33:11）ということばで、自分の人生には価値があり、自分は神様から愛されているんだと思いました。私は東京拘置所で救われたわけです。ですから、刑務所伝道に重荷があります。刑務所から出た人が社会復帰するまでサポートします。刑務所の中でも講演しますが、実際に一番助けが必要なのは、出所してからです。この働きは、自分が救われて、ヤクザからクリスチャンになって、刑務所にいる自分の昔の暴力団仲間に手紙を書いて、伝道したことが始まりです」

刑務所伝道を始めてから、進藤師のうわさがささやかれるようになり、多くの人々に知られ始めた。刑務所の中でも福音を受け入れた人たちによって福音が広がっていき、やがて信じた人が出所した後に進藤師の教会を訪れて協力者となり、働きはさらに拡大している。

信徒　「刑務所の中で本を読んで知っていました。ずっとここの教会にも来たかったのです。いつもフェイスブックでこの教会の礼拝の様子を見ていました。たまたま、先日の洗礼式で、私と同じ薬物依存症の方が洗礼を受けるということで、その洗礼式を見たいなと思って、足を運んだのがきっかけとなり、通い始めました。ヤクザが神様の道に入ったのを見て憧れました。私はあまり人様に顔向けできるような生き方をしてこなかったので、そういう人間もここまで変われるんだ、救われるんだということを、身をもって教えてくださる方だと思いました。私にはピッタリの教会だと思っています」

進藤師　「もちろん、ふつうの教会よりは、前科者とかヤクザとか薬物中毒の人はいると思いますが、実際にはそんな人たちとは縁もゆかりもない人のほうが多いです。ヤクザと関わったことのない人たちがいるというのが、宝なんですよ。全くそういう経験のない人たちが喜んでこの教会に来ているというのは、同じ喜びやビジョンを共有しているということだから、来てくださっている人に感謝しています。洗礼を受けた後に再び刑務所に戻った人は二人しかいません。洗礼まで導かれなくても、みな信じます。それは理屈ではありません。赤の他人が一人の救いのために一所懸命になり、救われれば手放しで喜びます。これを実感すれば、神様は自分を見捨てていないということがわかってきます」

進藤師は、洗礼式のたびに大きな葛藤と喜びを感じている。「洗礼は嬉しいですよね。ただ牧師として、伝道者として一番嬉しいのは、彼らの成長を見るときです。残念ながら、教会には流動的なところがあって、新しく生まれると、別のたましいが出て行くこともあります。どこの教会もそうではないかと思うのです」

真理に出会えば、自由になることができる。自分の過去や傷を正面から見つめることができるようになる。暗い過去を生きた進藤師は、聖書によって真の自由の意味を悟り、今はヤクザではなく福音の伝道者として、きょうも多くの人々にイエス様の真理を伝えている。

進藤師　「真理とは、みことばです。永遠に変わることのない神の力です。真理を知って私たちは自由になりました。真理をみことばに置き換えれば、みことばを知って私たちは自由になりました。この自由には、実は重大な責任があります。本当の自由とは、罪を犯さない自由です。私たちのような元暴力団員には、昔の仲間がまだたくさん現役にいます。私の年代は、みんな組長になっています。昔の仲間に電話して、覚せい剤を10グラム持って来いと言ったら、タダで持ってきますよ。でも、そうはしません。これが本当の自由です。これが真理を知った自由であり、私の真理と自由です」

進藤師の働きにより、痛みをもって生きている多くの人々が、その自由を享受し、新しい人生を生きることを願っている。

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