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東京オリンピック伝道の可能性と日本の教会
by.CGNTV
hit 503 recomend 137 2020-07-12 22:47:53

東京オリンピック伝道の可能性と日本の教会

 

 

池田恵賜 本郷台キリスト教会 主任牧師

 

 

スポーツミニストリーの可能性

新型コロナウィルスのために、東京オリンピックが1年延期となりましたが、テレビやCMでは引き続きオリンピック関連のものが多く放送されています。また、外出自粛で家に居ても運動できるよう、プロ選手のトレーニング方法がYouTubeで紹介されて流行っているようです。

リオオリンピック女子柔道金メダリストのシルバ選手はブラジルのスラム街出身で、両親が麻薬や殺人に巻き込まれないように「スポーツ」をさせたそうです。スポーツには人を惹きつけるものがあります。これまで日本の教会は、主日礼拝と重なるという理由でスポーツを遠ざけがちでしたが、このような時をチャンスと捉え、スポーツに与えられた可能性に日本の教会も目を留めてみてはいかがでしょうか。

スポーツをする人たちが救われていくときに、その経験ゆえに祝福の器となる要素がたくさんあります。いくつか挙げてみましょう。

① トレーニングをする習慣が身についている 本格的にスポーツをする人は、自分の体力や体の状態と向き合って、日々トレーニングに励んでいます。このような方が救われると、自分の内面や弱さにもしっかりと向き合い、心を鍛えていくことができます。

② 勝利を目指して戦う スポーツをする人は、勝利を目指して戦うことが身についています。イエス様は、クリスチャンがこの世で生きることは戦いだと教えられました。スポーツミニストリーを採り入れると、勝利を目指して戦う教会へと教会の体質が変えられていきます。

③ コーチに従う スポーツ選手はコーチに従わなければ勝利を得られないことを、身をもって知っています。ですから、スポーツ選手が救われると、ライフコーチであるイエス様に従うようになります。初めから100%従えなくても、そのようなライフスタイルが身についているので、イエス様に素直に従える部分があると思います。

その他にも教会に体育会系の人がいると、明るく大きな声で挨拶をするとか、重い荷物を持ってくれる(笑)とか、彼らと関わるみんなが笑顔になっていきます。

 

オリンピックへの取り組み

新型コロナウィルスは私たちから「当たり前」を奪いました。親しい仲間との食事やスポーツなど、普段何気なくしていたことができなくなったとき、私たちは初めて「当たり前」は決して「当たり前」でなく、「神の恵み」だったのだということを知るのではないでしょうか。そう考えると、神の前に何と感謝の足りない者だったかと悔い改めさせられます。

さて、東京オリンピックが延期となった今、私たちはどのような取り組みをすることができるでしょうか。海外からの宣教チームは引き続き日本への熱い宣教の思いを持ってくれています。障がい者スポーツ、アクションスポーツを用いての伝道の働きも始められています。

 

東京オリンピックのレガシー

東京オリンピックを通して、日本の教会は何を残すことができるでしょうか。今まで震災を通して日本は多くの助けを海外からいただきました。今度はオリンピックを通して世界に祝福をもたらすことができるようにと願っています。「呪われたオリンピック」から「祝福されたオリンピック」となるように願っています。

神様は、2024年までに10倍の祝福を日本の教会に与えてくださるという、「10×10(テン・バイ・テン)」のビジョンを与えてくださいました。スポーツをする人々の中に出ていくとき、救われるべき魂がまだまだいると感じます。「この町には、わたしの民がたくさんいるのだから」(使 18:10)と言われた主のことばを思い起こします。スポーツ界という畑は、色づいて刈り入れるばかりになっているのです。

オリンピックが終わった後は、JiSPは2つの分野に力を入れていきます。1つは「チャーチスポーツ」です。オリンピック伝道を通して学校や地域の子どもたちと繋がった教会が、どのようにスポーツを用いて伝道や弟子訓練ができるかということを考えています。教会には世界とのネットワークがあります。ラグビーワールドカップの時も感じましたが、スポーツ伝道に関わった教会は、イベントを通して世界と地域を繋げるパイプ役となっていきます。

もう1つは「インスポーツ(In Sports)」です。スポーツ界へ福音が広がっていくように、アスリートやトレーナー、審判、コーチ、監督へ福音が広がっていくように取り組みます。

日本の教会がスポーツを「福音を伝える剣」として受け取るなら、今よりも何倍もの人々を刈り取り、彼らが主の勇士としてさらに多くの人を刈り取っていきます。その幻を、ともに見ていきましょう。

 

JiSPホームページ(https://www.jisp2024.com)

 

池田恵賜

2002年の日韓ワールドカップの時からスポーツミニストリーに関わり、現在、超教派スポーツミニストリーネットワークJiSPの発起人の1人として活動中。

本郷台キリスト教会 主任牧師。

 

 

本文は、『リビングライフ STORY 2020年7月』 (Duranno書院)より、抜粋したものです。

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