生活習慣が鍵です | |||||
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生活習慣が鍵です
ユ・ウンジョン グッドイメージ心理治療センター 代表
働くために休むのか、休むために働くのか
私は精神健康医学の専門医ですが、2001年に肥満クリニックを始めました。その頃からすでに「からだ」の重要性を考えていたのだと思います。クリスチャンの患者さんでも、神様の宮であるからだを疎かにする傾向があり、残念に思います。ストレスを受けると、まずからだが反応します。血圧が上がり、動悸がし、手に汗が出、口の中が渇き、呼吸が速くなります。全身に広がっている自律神経が反応したからです。
「私はなぜこんなに疲れているのだろう。何のためにストレスを受けているのだろう」と思うなら、創世記のみことばに注目しましょう。「神は第七日に、なさっていたわざを完成し、第七日に、なさっていたすべてのわざをやめられた」(創 2:3)。私は黙想ノートに「働くために休むのではなく、休むために働く」と書きました。私たちは休むことが上手ではありません。休む日もなく職場に行っていた患者さんがいました。私が「仕事を少しやめて休んでください」と言うと、彼は「先生は知らないからそんなことを言うんですよ。今これをしないと、クビになります」と答えました。状況が大変でも、健康のために一週間のうち一日は必ず休まなければなりません。安息は選択ではなく、神様の命令だからです。一日だけでも食べたい時に食べ、休みたい時に休み、寝たい時に寝なければなりません。トイレに行く時間もないという方がいますが、それは人間の本能さえ自由にできないということです。特に睡眠は、時間よりも質が大切です。10時間寝ても熟睡したと感じないなら、睡眠に異常があるという証拠です。数時間寝ても熟睡したと感じられればよいのです。韓国では、人口の約3分の1が不眠症だと言われています。多くの人が寝る暇もなく忙しく生きているということになります。
最近では、「忙しいですね」とあいさつすることが多くなっています。そのようにあいさつされると、私は意図的に「いいえ」と答えます。忙しいことは自慢ではないからです。韓国社会では忙しくなければふるい落とされるように感じ、周りから認められていないかのように感じます。「私はなぜ毎日こんなに忙しいのだろうか。なぜいつも疲れているのだろうか」と思うなら、生活習慣の点検が必要な段階だと言えます。
健康を維持する生活の決め事
『情緒的に健康な教会をめざして』の著者であるピーター・スキャゼロ牧師は、「生活の決め事」を作りました。聖書の黙想、沈黙、毎日の祈り、学び(読書)などをしながら、「休息」のための安息日を守ること、単純な生活、遊びと余暇などを決めるのです。奉仕や宣教の働き、からだの管理は、バランスが取れていなければなりません。ほかの人に仕えなければならないという圧迫感のために、自分のからだを顧みない場合があります。しかし、自分が健康で幸せな状況でなければ、ほかの人を助けるのは簡単ではありません。からだの管理には「良い食べ物の摂取、ダイエット、健康チェック、運動、睡眠習慣」などが含まれます。情緒の健康のためには、家族、友だち、職場、信仰共同体が必要であり、一人暮らしの人なら、趣味を持つか、スモールグループのようなサポートグループを確保するべきです。
クリスチャンの精神科医師であるダニエル・エイメン(Daniel Amen)は、クリスチャンの健康なからだの管理のために「運動、ダイエット、霊性訓練、友だち」を強調しています。朝起きて水を一杯飲み、昼には野菜とタンパク質の食事を職場でない場所で食べます。15分程度昼寝をしたり、少しストレッチをしたり、散歩することもできます。午後2時は創造性が最も高い時間帯であるため、集中力が必要なことをします。昼食を食べた後は眠くなって仕事ができないと思われがちですが、そうではありません。4時は、ミーティングや情報交換をするのに最適の時間です。6時には筋力運動やウォーキングするのが良いです。夕食は7時から9時の間にするのが良く、夜9時以降は携帯電話をオフにします(これが最も難しいです!)。10時には家族と対話したり、一人で休息の時間を持ったりします。11時からは半身浴をしながら寝る準備をします。こうすると、昼には交感神経系のトーンが上がり、夜には副交感神経系のトーンが上がって熟睡できます。熟眠は、からだに必要な成長ホルモン、メラトニン、セロトニンなどが十分に分泌されるように助けます。
心身を健康にする習慣は小学生の頃に学んだはずなのに、日常生活の中で守るのは簡単ではありません。今年は忙しさの中でも健全な霊性のために、自分だけのライフスタイルを作る決意を遅らせてはなりません。
「なぜ毎日こんなに忙しいのか。なぜいつも疲れているのか」と思うなら、
自分の生活習慣の点検が必要な段階です。
上記内容の一部は『傷つかないで最後まで愛する』(キュジャン、2018)から引用したものであり、該当出版社の同意を得て掲載しています。
本文は、『リビングライフ STORY 2021年1月』 (Duranno書院)より、抜粋したものです。