すべての言語を治められる神様 | |||||
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すべての言語を治められる神様
ジョン・チョル JEBS ジョン・チョル英語聖書学校 理事長
私は22歳で英語の教師を始めました。現在73歳なので、これまで約50年間英語を教えてきたことになります。最初は、ただがむしゃらに、自分が学んだ通りに教えました。文法・読解・語彙を教え、リスニングと会話も教えました。徹夜で熱心に勉強して教えました。教えるのが上手だと評判になり、塾も大きく成長しました。しかし、いくら教えても、学生の英語はネイティブのようにはなりませんでした。「韓国では英語の壁を破ることができないのだろうか」という終わりのない悩みが始まりました。
聖霊の疎通
そうしている中、私は50歳の歳でイエス様を信じるようになりました。イギリス留学中にイエス様を信じた長男が、1年間の粘り強い信仰の戦いの末に、私をイエス様へと導いたのです。人生で初めて聖書を読みました。創世記1章1節から読み進め、11章で衝撃的なみことばにぶつかりました。「さて、全地は一つの話しことば、一つの共通のことばであった」(創 11:1)。もともと全世界の言語は一つだったのに、神様が散らされて多くの外国語が生まれたというのです。だとすれば、一つの根から出たため、そのDNAは同じで、言語の壁を破る道もあるのではないかと考えるようになりました。その方法を教えてくださいと祈りながら聖書を読み続けました。使徒の働き2章で驚くべき場面に出会いました。「五旬節の日になって、皆が同じ場所に集まっていた……すると皆が聖霊に満たされ、御霊が語らせるままに、他国のいろいろなことばで話し始めた」(使 2:1~4)。非常に驚くべき光景でした。これまで学んだことのない外国語が、御霊が臨んだときに、自然に口からあふれ出たのです。「言語を多くの外国語に散らされた方も神様であり、通じさせる方も神様だ。では、その原理は何だろうか」と考えながら、それまで慣行的に行ってきた教授法を根本的に見直すことにしました。
どの国の言語でも、母国語は生まれて数年経つと自然と習得します。勉強しなくても、時が来ればみな使いこなします。外国語もそのように身につけなければなりません。しかし、特に英語はアルファベットから始め、文法、読解、作文、会話と、慌ただしく教えます。熱心に教えても、不思議なことに英語が上手くなりません。理由は簡単です。神様が造られた原理に従わず、英語の分析法だけを教えているからです。これは歩くこともできない子どもを座らせて、人体構造と解剖学を教えてから、なぜ歩けないのかと不思議がるのと同じです。このように英語を学んだ人の頭の中はどうなっているでしょうか。まるでエゼキエル書37章に出てくる干からびた骨の谷のようでしょう。勉強はたくさんしたのに、頭の中には死んだ単語や文法の破片ばかり散らばっているのです。「この干からびた骨にいのちの息を吹き入れて大きな軍隊に生き返らせる鍵は何ですか。英語を主の方法で教えることはできませんか」と主に祈り求めていると、簡単で驚くべき3段階の秘訣が示されました。1つ目に、英語の文章は、知りたい順序で流れていくということです。英文法は、この原理を説明しています。2つ目に、良い文章を大きな声でリズムに合わせて繰り返し朗読すると、英語が上達するということです。3つ目に、すべての言語は実際に使ってこそ上手くなるということです。そして、教材は、神のことばである聖書(英語)がベストです。
主の栄光のために用いてください!
この方法で教え始めると、すばらしい結果が出始めました。英語を完全に諦めていた中学生が、3ヶ月で学校の英語の成績が90点台に上がったのです。英語で説教するのが一生の願いであった宣教師は、私のオンライン動画の講義のヨハネの福音書の朗読を一緒に行い、1年で英語の説教ができるようになりました。アルファベットも知らなかった小学1年生が英語聖書を流ちょうに暗唱し、ネイティブとビデオ通話もできるようになりました。私はついでに教会で英語教会学校を行えるように教材を開発し、普及させました。現在、全国で7千余りの教会で1万人以上の教師たちが子どもを教えています。また、家で聖書を英語で読む声が響きわたることを願いながら、親が教える教材も開発して普及させました。主が教えてくださった方法で、地の果てまで福音が伝えられることが、私に与えられた使命です。「ただ主だけに栄光がありますように。ハレルヤ!」
本文は、『リビングライフ STORY 2021年5月』(Duranno書院)より、抜粋したものです。