どうすれば召命が分かりますか - 日本CGNTV

私たちは、教会の中で「召命」という言葉を日常的に使っています。「召命を受けた」「これが私の召命だ」という風にです。しかし、このような言葉を使い、また聞きながらも、召命とは正しくは何を意味し、どのようにそれを確認することができるのか分かっていない人も少なくありません。それに関して明確に答えるためには、まず「召命」が持つ様々な意味について調べてみる必要があります。

召命の３つの意味

１つ目は、最も狭い意味での召命で、聖職者、つまり牧会者への召命を意味します。神様がモーセを出エジプトの霊的指導者として、イザヤを預言者として、パウロを使徒として召されたのと同じ意味での召命です。進路を決めるとき、聖職を選ぶことが正しいのかどうかと迷っている学生、聖職者としてすでに歩んでいるのに、この道を歩み続けてもいいのかどうかと悩む牧会者、平凡に生きてきたけれど、聖職の道に行くべきではないのかと悩む人など、多くの人が聖職者への召命について悩みます。悩み方は様々ですが、そのような悩みは結局、自分に聖職者への召命があるかどうかを確信できていないところから来ているという共通点があります。

そのような悩みを解決する方法は、「内的召命」と「外的召命」を確認することです。内的召命とは、神様から聖職者としての召命を受けたことに対する自分の「確信」を意味します。外的召命とは、自分の属する信仰共同体の中で聖職者としての召命を受ける「確証」を意味します。聖職の道を歩むためには、内的召命を通して確認された自分の確信と、外的召命を通して確認された共同体の確証の両方が必要です。

２つ目は、もう少し広い意味の召命で、聖職だけでなく、すべての職業への召命です。不法を行う仕事以外のすべての職業は、神から与えられるものです。そのため、職業を天職と表現したりもします。この点を、宗教改革者であるマルティン・ルターとジャン・カルヴァンが強調しましたが、それを「職業召命観」と言います。どのような職業であっても、神の召命がある仕事なので、正直に誠実に行わなければなりません。韓国の教会の指導者たちは、宗教改革者たちの良い伝統を正しく受け継ぐことができず、聖職はほかの職業よりも優れていると考えてきました。しかし、神の召命があるなら、すべての職業は等しく尊いものです。ですから、自分の職業を決めるとき、神の召命について黙想しながら、自分の賜物と才能にふさわしい職業を探すことが大切です。この世には実にたくさんの職業があり、時代の変化とともに新しい職業が生まれたり消えたりします。ですから、職業に対する固定観念にとらわれず、時代的な状況を考慮しながら、すべての職業に対して神様が持っておられるみこころを黙想してみましょう。

3つ目は、最も広い意味での召命で、私たちに対する救いへの召命です。救いへの召命とは、何かを行う「活動」（doing）や「職務」（office）としての召命ではなく、どのような状態、またはどのような姿で生きるべきかという「存在」（being）としての召命です。具体的には、神様は私たちを聖なる群れ、つまり「聖徒」と呼んでくださいました。使徒パウロは、ローマ教会の信徒たちに手紙を送るとき、「神に愛され、召された聖徒たちへ」（ロマ 1:7）と書き、コリント教会の信徒たちは「キリスト・イエスにあって聖なる者とされ、聖徒として召された方々へ」（Ⅰコリ 1:2）と表現しました。このような召命は、神の選びと救いを意味し、その根拠は、私たちの功績や能力ではなく、神の恵みであるため、確かです。「神は私たちを救い、また、聖なる招きをもって召してくださいましたが、それは私たちの働きによるのではなく、ご自分の計画と恵みによるものでした。この恵みは、キリスト・イエスにおいて、私たちに永遠の昔に与えられ」（Ⅱテモ 1:9）ました。

召命と派遣

私たちにどのような召命が与えられたとしても、最も重要なことは、すべての召命は、必ず「使命」を通して明らかになるということです。使命を意味する英単語「ミッション」（mission）は、「派遣」という意味のラテン語「ミシオ」（missio）から派生しました。ですから「召命」は、派遣を通して明らかになると言うことができます。モーセ、イザヤ、パウロを召された神様が、今も私たちを召し、また遣わされるのです。

私に与えられた召命が何であるか、まだ悩んでいますか。それならば、今、自分がどんな使命のために努力しているか点検してみましょう。使命が分かれば、自分に与えられた召命がもっとはっきり見えるでしょう。

神様は私たちを召し、遣わされるので、

召命は使命を通して明らかになります。

本文は、『リビングライフ STORY 2021年9月』（Duranno書院）より、抜粋したものです。

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