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主に導かれた人生の証しとニューノーマル時代に向けて
by.CGNTV
hit 405 recomend 63 2021-11-09 09:30:32

主に導かれた人生の証しとニューノーマル時代に向けて

 

 

文 俸柱 日本G&M文化財団 代表理事

 

 

私はよく「私の社会人としての人生は三部作なんですよ」と言います。その第一部は、外交官として働いた34年間ですが、私の生まれた家は貧しく、外交官になるまでにはそれなりの苦労もありました。高校生の時は授業料が払えず、高校の売店で働きながら何とか通学できました。この頃から私は、混乱した祖国を統一する働きに就きたいと思うようになり、猛勉強してソウル大学外交学科に入って学び、外交官になりました。当時の私はクリスチャンではありましたが、仕事上のつきあいやストレスのため、酒とたばこにおぼれていました。

そんな生活をしていた1991年のある日曜日、前夜も深酒をしたため、私は重い体を引きずって礼拝に行きました。ところが賛美の時、突然、妻が私の口を手でふさぎ、「お酒臭いから、口を開けないで!」と言ったのです。私は、殴られたような衝撃を受けました。自分の姿が一気に客観的に見えたのです。教会の執事をしながら、体中から酒の匂いを放ちつつ賛美歌を歌っている自分。しかも、そんな自分に今まで気づきもしなかったとは! このままではいけない、と思った瞬間でした。

その後まもなくスイスのジュネーブへの辞令を受けた私は、「神様、自分ではやめることができません。私を本当に変えようと思っておられるなら、酒とたばこをやめさせてください」と祈りました。すると不思議なことに、任地に着いた時にはたばこを吸いたいと思わなくなっていたのです。こうして、驚くほどあっさりと酒とたばこをやめることができましたが、私に起きた変化はそれだけではありませんでした。

ジュネーブの同僚に非常に信仰の深い参事官がいて、その人がバイブルスタディをしていました。このまま名ばかりのクリスチャンでいるわけにはいかないと思っていた私は、妻も誘って出席することにしました。これが、私の人生を変えるきっかけになったと言っても過言ではありません。夫婦3組で行う熱心なバイブルスタディは、なんと楽しかったことでしょうか。お酒なしでこんなに深い会話ができるなんて知りませんでした。同時に、長い教会生活をして、それなりに聖書の知識があると思っていた自分が、いかに聖書を知らないか、この時初めてその現実を突きつけられました。

やがて任期を終えて韓国に戻った私は、聖書を体系的に学べるバイブルスタディ・セミナーに毎晩出席するようになりました。ひたすら聖書を学ぶうちに、もっと主にふさわしい者に変えられたいという欲求がどんどん強くなり、早天祈祷会にも通うようになりました。

このように、私は外交官時代に信仰生活の基礎を築き、57歳で神学校に入学しました。そして、60歳で外交官を定年退職し、牧師として人生の第二部に入ったのです。その後、日本に派遣され、計10年間の牧会生活を経て定年の70歳を迎えました。

しかし、神様はまだ私に第三部の仕事を残しておいてくださったのです。2017年、日本G&M文化財団が設立されると、私はその代表理事としての務めを与えられました。この財団は、クリスチャンの成長に寄与することを大きな目的とし、働きには三つの柱があります。一つ目は、2019年11月に完成した「聴くドラマ聖書」アプリを活用した働きです。聖書とは、もともと、皆が一堂に会して聞くものでした。それで、このアプリを使った「PRSバイブルクラブ」という働きが始まりました。これは「Public Reading of Scripture」の略で、集まって聖書を聴く、という意味です。例えば、礼拝前の10分間聴いたり、スモールグループで活用することができます。アプリとパソコン版両方の「聴くドラマ聖書」の中に、お好みの長さで聴けるリスニングプランが入っています。

二つ目は、「JSUブッククラブ」です。これは「Just Show Up」の略で、何の準備もせずに行けばいい、という意味です。そして、オーディオブックになった信仰書を一緒に聞きます。これは、「聴くドラマ聖書」で聞いたみことばの理解を深め、生活への適用を助けてくれます。さらに、共にオーディオブックを耳で聞き、目で本を読んだ後に分かち合いをすると、互いの証しも聞けて、良い交流をもつことができます。

そして三つ目が「バイブルコア」です。これも聖書の理解を深めるための動画で、様々な牧師たちが聖書66巻の各書をYouTubeで解説し、その核心(コア)をつかむことができるように助けています。

いずれもデジタルコンテンツのため、コロナ禍にあっても、皆さんにオンラインで使っていただくことができ、思わぬ恵みでした。ポストコロナ時代には、こういった新しい方法もニューノーマルとなり、教会のコミュニケーションの幅も広がっていくと期待されます。これからも主が許したもう限り、与えられたこの働きに精一杯仕えていきたいと願っています。

 

 

文 俸柱(ムン・ボンジュ)

ソウル大学外交学科卒業。外交官として駐中公使、アジア太平洋局長、駐ニュージーランド大使などを歴任。定年退職後は、大阪オンヌリ教会、東京オンヌリ教会の牧師を経て、一般財団法人 日本G&M文化財団代表理事に就任。

 

 

 

本文は、『リビングライフ STORY 2021年11月』(Duranno書院)より、抜粋したものです。

 

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