復活の希望を証ししたい | |||||
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復活の希望を証ししたい
細井 眞 十条キリスト教会牧師
「イエスは苦しみを受けた後、数多くの確かな証拠をもって、ご自分が生きていることを使徒たちに示された。四十日にわたって彼らに現れ、神の国のことを語られた。使徒たちと一緒にいるとき、イエスは彼らにこう命じられた。『エルサレムを離れないで、わたしから聞いた父の約束を待ちなさい。ヨハネは水でバプテスマを授けましたが、あなたがたは間もなく、聖霊によるバプテスマを授けられるからです』」(使 1:3~5)。
イエス・キリストは十字架の苦しみを受け、死んで葬られた後、「私は復活しました」と使徒たちを始め、多くの人々にご自身を現されました。弟子たちに現れ、「その後、キリストは五百人以上の兄弟たちに同時に現れました。その中にはすでに眠った人も何人かいますが、大多数は今なお生き残っています」(Ⅰコリ 15:6)と記されています。使徒の働きの執筆年代がほぼ61年頃、コリント人への手紙第一は55年頃です。キリストの十字架と復活、昇天後、30年経たないぐらいに執筆されているのです。当時、実際に復活のイエス様に出会った人々がエルサレムやガリラヤにまだまだ数多くいたことになります。イエス様の目的は明確です。復活の事実と神の国について語ることを通して、ご自身がキリストであることを示され、人々に永遠のいのちの希望を届けているのです。十二弟子でさえ、十字架のイエス様を見て完全に失望してしまいました。しかし、復活したイエス様に出会ってみな希望に溢れました。これは非常にインパクトのある出来事だったはずです。きっと周りにいる人たちにイエス様の復活を語ったに違いありません。今だったら、何人もの人たちがFacebookやInstagram、LINE、さらにYouTubeなどに投稿して、たくさんの人が「イイね」を連発したはずです。あっという間に世界中に伝わってしまうと思います。
しかし、イエス様は、昇天を前にして使徒たちに「エルサレムを離れないで、わたしから聞いた父の約束を待ちなさい」、そして「あなたがたは間もなく、聖霊によるバプテスマを授けられるからです」と言われました。イエス様は、聖霊によって私たちにバプテスマを授けてくださる方です。では、なぜ私たちには、聖霊によるバプテスマが必要なのでしょうか。
1.人間の救いは神様のプランによる
救いの計画は、神様がプランナーです。神様は長期間にわたり、情熱を傾けて、その出来事を積み重ねて来られました。救済計画は、神様の御手によってなされてきたのです。私たちが好き勝手に振る舞ったとしたら、神様のプランを台無しにしてしまうかもしれません。使徒たちも、聖霊によるバプテスマを受け、聖霊様の導きに従って十字架と復活を伝えたとき、はじめてその実が結ばれました。私たちもプランナーの計画通りに事を進めるためには、聖霊様のご介入が必要なのです。
2.キリストと出会い、共に歩む人が証しする
A:何か、最近変わったよねぇ
B:自分なんて誰にも愛されていないと思っていたんだけど、愛してくれる方がいるって分かったら、嬉しくなって、希望が湧いてきた
A:その人にいつ会ったの?
B:えーと〇月〇日、〇〇カフェでクリスチャンの友達に紹介してもらった
A:最近も会っているの?
B:あっ、今、ちょっと前まで話していたよ
神様はキリストによって造り変えられた経験をしている人、すなわち、キリストに出会い、聖霊様と共に歩んでいる人に証ししてほしいのです。
3.聖霊の力によって証しする
使徒たちは聖霊の力を受けて大胆に復活のキリストを証しました。「私たちの福音は、ことばだけでなく、力と聖霊と強い確信を伴って、あなたがたの間に届いたからです」(Ⅰテサ 1:5)と記されています。救いの経験をした私たちは聖霊に満たされ、イエス様の復活の希望に溢れて、十字架と復活のキリストを証しましょう。
細井 眞
日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団 中央聖書神学校卒業。米国オクラホマ・シティ大学留学。1995年より十条キリスト教会主任牧師に就任、現在に至る。アッセンブリー教団の音楽委員長、青少年伝道委員長、関東北東教区長、総務局長、そして理事長を歴任。現在、教団理事、日本ペンテコステ・ネットワーク代表、東京リバイバル実行委員長、ラブ・ソナタ東京実行委員長。
本文は、『リビングライフ STORY 2022年4月』(Duranno書院)より、抜粋したものです。