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子どもの心に福音が蒔かれると
by.CGNTV
hit 1684 recomend 209 2018-04-24 12:59:02

子どもの心に福音が蒔かれると        

 

町田クリスチャンセンター教育牧師 杉本玲子

 

私の祖母は善光寺の檀家で、両親も仏教徒でしたから、私も高校生になるまで教会に行ったことがありませんでした。そんな私が、小学1年生から6年生まで、神学校で行われていた子ども英語教室に通ったことは、まさに主の恵みでした。そこで生誕劇を通して、イエス・キリストの物語に触れました。そして15歳で初めて教会に行って救われ、洗礼に導かれました。

現在の統計によると、日本のクリスチャン人口は総人口の0.4%で、世界でも類を見ないほど低いそうです。その実態を、統計的な調査を通して考えたいと思い、第六回日本伝道会議の子どもプロジェクトの一環として、クリスチャンが最初に福音を聞いた年齢、イエスを信じた年齢、そして信仰を持ったきっかけについてのアンケートを実施しました。(* 詳細は『子どもプロジェクトDATA BOOK』をご参照ください。)

その結果によると、最初に福音に触れたのは6歳以下が39%で最も多く、年齢を追うごとに数値が低くなっています。18歳以下が全体の73%を占め、全体の約4分の3が中高生までに福音を聞いたことになります。

イエス様を信じた年齢については、高校時代がピークで、初めて福音を聞いてから信じるまでに、約10年のギャップがあります。イエス様が「神の国は、人が地に種を蒔くようなもので、夜は寝て、朝は起き、そうこうしているうちに、種は芽を出して育ちます……」(マコ 4:26~28)とおっしゃったように、福音の種が蒔かれてから成長するまで時間がかかります。6歳以下で信じた人は全体の9%ですが、7~12歳で19%、13~18歳が23%、19~25歳で17%が信仰を持っています。18歳以下が全体の約半分(51%)、25歳以下で信じた人は全体の68%にもなります。

次に、信仰を持ったきっかけについては、次のページの表のようにまとめられます。18歳以下では、親からの信仰継承、キッズイベント、キャンプの影響が大きったことがわかりました。中高生の場合、ユースイベントやミッションスクールの影響ではなく、子どもイベントの影響のほうが大きいようです。

宣教学者ルイス・ブッシュは、地域的に北緯10~40度の間の地域に福音が伝わっていない民族が集中していることを指摘し、それを10/40 Windowと名付けました。そして、年齢的にみると、福音を信じる人の70%が4歳~14歳の間に集中していることを指摘し、それを4/14 Windowと呼びました。そして、北緯10~40度に位置する国(日本を含む)の4~14歳の子どもたちを宣教学的に最も重視すべき対象であると主張しました。特に4~14歳の子どもたちへのアウトリーチ、救済、信仰教育、奉仕を強調する運動は4/14 Window Movement(フォーフォーティーンの窓運動)と呼ばれ、日本にも国際カンファレンス、地域フォーラムなどが広がっています。

当然のことながら、1人の魂の救いは主の御手の中にあるので、統計を基に選択と集中の論理を当てはめることには抵抗を覚えます。けれども、日本に福音を伝えることを長期的な視野で考える時に、以下の4つの提言をさせていただきたいと思います。

① 幼児~児童期にあらゆる方法を駆使して、福音の種を蒔き続けましょう。教会学校はもちろん、キッズイベント、マンガトラクト、聖書アプリやゲーム、DVD、教会の学童・学習教室、子ども食堂など、知恵を用いて福音の種を蒔き続けましょう。収穫までには時間がかかりますが、必ず収穫の時が与えられます。

② 子どもたちの保護者の方々と親しい交わりを持ち、お招きしましょう。子どもミニストリーはご家族へのミニストリーでもあります。常にご家族の立場と気持ちを考え、ご家族全体の救いのために祈り続けましょう。家族で参加しやすいイベントを企画しましょう。

③ 子どもたちを教会全体から切り離さず共に礼拝し、教会を挙げてキッズイベントに取り組み、次世代を応援しましょう。教会学校の教師だけでなく、中高生・学生はもちろん、青年層、婦人層、壮年層のみんなで次世代ミニストリーに取り組みましょう。予算も会場も奉仕もキッズ第一の視点で考えましょう。

④ 教会内でクリスチャンカップルが与えられるように祈りましょう。未信者の友だちでも安心して誘える雰囲気作り、暖かいオープンな教会を目指す必要があります。ママ友が協力し合って楽しんで子育てできれば最高でしょう。なるべく教会の近くに引っ越して来られるように祈りましょう。

「あなたのパンを水の上に投げよ。ずっと後の日になって、あなたはそれを見いだそう」(伝 11:1)

信仰を持ったきっかけ(年齢区分別)

 

救われた時期

幼少期(0~6歳)

児童期(7~12歳)

中高生(13~18歳)

19~25歳

26~45歳

46~64歳

5歳以上

 

1位

クリスチャンの親

クリスチャンの親

クリスチャンの親

友人、知人に勧められて

友人、知人に勧められて

友人、知人に勧められて

クリスチャンの家族(親以外)

 

2位

教会学校や子どもイベント

教会学校や子どもイベント

教会学校や子どもイベント

礼拝や伝道集会

礼拝や伝道集会

クリスチャンの家族(親以外)

礼拝や特別伝道集会

 

3位

キリスト教の幼稚園/保育園

クリスチャンキャンプ

クリスチャンキャンプ

聖書・書籍・トラクト

牧師・宣教師の個人伝道

聖書・書籍・トラクト

友人、知人に勧められて

 

杉本玲子

町田クリスチャンセンター教育牧師。埼玉大学、ホイートン大学大学院、米国トリニティ神学校卒(Ph.D.)。キリスト教教育、宗教心理学専攻。聖契神学校教師、青山学院兼任講師。4/14の窓運動全国委員、JCE6子どもプロジェクトリーダー。共著『21世紀教会学校ハンドブック』、『子どもプロジェクトDATA BOOK』

 

本文は、『リビングライフ STORY 2018年4月』 (Duranno書院)より、抜粋したものです。

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