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三位一体の神の内から遣わされたキリスト    
by.CGNTV
hit 895 recomend 215 2018-09-11 13:28:23

三位一体の神の内から遣わされたキリスト    

 

ヨハネは、御子イエスによって万物が創造されたこと、そして、堕落した人間を新しく創造するために、イエスが肉(人)となってこの世に来られたことを次のように記しています。

「初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。この言は、初めに神と共にあった。万物は言によって成った。成ったもので、言によらずに成ったものは何一つなかった。……言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。わたしたちはその栄光を見た。それは父の独り子としての栄光であって、恵みと真理とに満ちていた」(ヨハ 1:1~3, 14)。

 

三位一体の神の創造

ヨハネは「神は愛です」(Ⅰヨハ 4:16)と述べていますが、この愛は、父、子、聖霊という3つの位格(ペルソナ)の交わりによって完全に一つとされていることを意味します。そして、その愛は満ち足りていて何の不足もないのです。しかし神は、御自身以外の存在と愛を分かち合うことを願われました。そのことを、ハワード・スナイダー博士は以下のように述べています。「三位一体の神は、完全な聖なる愛の交わりによって一つであるが、その愛が神の内から溢れ出るようにして天地万物が創造された」

特に人は、その愛を受け取り、分かち合う存在として、「(三位一体の神)御自分にかたどって」造られました(創 1:27)。それは、人が神を愛し、互いに愛し合う存在として生きる者となるためでした。

 

罪の堕落と三位一体の神の贖いの計画

ところが、人が神から愛と共に与えられた自由意思を神との関係を壊すことに用いたために、罪の中に堕落してしまいました。しかし、三位一体の神は、その直後に救いの計画を明らかにされました。「お前と女、お前の子孫と女の子孫の間に わたしは敵意を置く。彼はお前の頭を砕き お前は彼のかかとを砕く」(創 3:15)。これは、人を誘惑し堕落させたサタンに向かっての神の言葉ですが、この「彼」こそが、この世に来られた主イエス・キリストです。

神は、まずアブラハムを選んで祝福の源とし、その子孫イスラエルを通して、御言葉を語りました。その間、御子イエスはずっと父の懐におられたのではなく、霊においてこの世に来られ、アブラハムに会ったあと、人となられたキリストは、ユダヤ人にこう告げています。「あなたたちの父アブラハムは、わたしの日を見るのを楽しみにしていた。そして、それを見て、喜んだのである」(ヨハ 8:56)。また、主イエスは、「わたしは、世の光である、命のパンである。復活であり、命である」と言われ、モーセに現れた「わたしはある」という神であると言われました。受肉前のキリストは、アブラハム、モーセ、そしてダビデと出会い、交わり、やがて罪を贖う者として、真の人となって来られることを約束されました。「聖書はわたしについて証しをするものだ」(ヨハ 5:39)と主イエスは言われました。キリストは天地創造の前から存在され、三位一体の神の内におられる方なのです。

 

三位一体の神の内から遣わされた御子と聖霊

時が満ち、三位一体の神の内から、御子イエスがこの世に遣わされました。御子がこの世に真の人として遣わされたとき、マリヤは聖霊によって御子を身ごもりました。御子イエスはすべての人間が背負っている原罪と無縁のお方です。御子は、人間の歴史の限られた期間、この世で過ごされ、人間のあらゆる苦悩、痛みを経験してくださいました。そして、罪のない方が罪人の一人に数えられ、全世界の人間の罪を背負って十字架にかかり、その死と共にわたしたちの罪を滅ぼしてくださったのです。

死に勝利して復活された主イエスは、弟子たちの前に何度も姿を現されました。そのとき、彼らは主を見て喜びましたが、依然として肉の目で主を見ていました。そんな彼らに、復活の主イエスは「父なる神が約束された聖霊が降るのを待ちなさい」と告げ、父なる神の御許へと戻られました。ペンテコステの日、弟子たちに聖霊が降ったとき、聖霊に満たされたペトロは、「イエスは神の右に上げられ、約束された聖霊を御父から受けて注いでくださいました」(使 2:33)と語りました。

三位一体の神は、御子をこの世に遣わし、罪の贖いを完成し、さらに御子は、御父から聖霊を受けて、聖霊をわたしたちの所に遣わされました。今日、私たちは、キリストを信じる信仰によって、聖霊を心に宿し、神の聖なる愛が溢れ出る器としていただきました。三位一体の神は、この世が神の聖なる愛で満たされるために、贖われた者たちを御霊と共に、この世にお遣わしくださるのです。

* 聖句の引用は「新共同訳聖書」によります。

 

山崎 忍

1965年生まれ。19歳で入信。早稲田大学理工学部卒、カリフォルニア州立大学大学院修了。ウェスレアン・ホーリネス神学院卒業、米国アズベリー神学校修了(牧会学博士)。米国レキシントン日本語教会、ウェスレアン・ホーリネス教団福岡エルシオン教会で10年間奉仕。2012年4月より浅草橋教会副牧師。2015年4月より主任牧師に就任。

 

本文は、『リビングライフ STORY 2018年9月』 (Duranno書院)より、抜粋したものです。

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