ラブ・ソナタ静岡の霊的な意味 | |||||
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ラブ・ソナタ静岡の霊的な意味
東京シティチャーチ・清水シティチャーチ 主任牧師 スリヤ佐野一夫
久能山東照宮にある霊的地図
静岡県の久能山東照宮には、江戸(東京)を中心に静岡と日光とを結ぶ線を描き、東照宮を巡る三つの霊的なラインを紹介している地図があります。人々に配るうちわやロープウエイのチケットの裏にもその絵が描かれています。これによれば、京都、静岡、富士山、日光などは、首都を縛るために敵が築いた霊的束縛の要塞であることが分かります。中でも中心にある静岡市は、日本列島の霊的束縛の中心だと言っても過言ではありません。
東照宮を巡る3つのライン
東照宮に祀られている徳川家康は、1603年に征夷大将軍として江戸幕府を開きました。奇妙なことに、その2年後に将軍職を子の秀忠に譲り、駿府(静岡市)に引退して大御所として政治の実権を執りました。彼は1613年に全国に禁教令とバレテン追放令を発布し、1615年に武家諸法度を制定しました(1635年「キリシタン厳禁」追加)。1616年に駿府城において75歳で病死し、遺骸が駿府郊外の久能山東照宮に葬られた後、遺言により一年後に日光東照宮(栃木県日光市)に改葬されました。
家康を祀る久能山東照宮と日光東照宮は、家康が神として江戸を永遠に支配するという呪術に基づいて建てられました。久能山東照宮から日光東照宮へのラインは、富士山の頂上を通り、それは富士(不死)を介する「不死の道」と呼ばれます。また久能山(静岡)と京都を結ぶ北緯34度32分の「太陽の道」と呼ばれるライン上には、家康の生涯にまつわる岡崎、鳳来寺山、駿府城があります。日光東照宮は江戸城の真北に位置し、それは「北辰の道」と呼ばれる北極星信仰に基づく配置です。北極星は真北にあって移動しないため、そこに神の座があると考えられていました。家康は、僧侶天海の助言により、風水を基調とした陰陽五行と呼ばれる中国呪術に基づき、江戸城の真北、日光東照宮に祀られ拝まれることで北極星と自分を重ね、神の座につき永遠に日本を支配しようと考えたのです。
家康と偶像礼拝
家康の母於大は、家康を生む前に鳳来寺山の峰の薬師に7日間の子授け祈願をしたと言われています。このような偶像礼拝の過程で悪霊との契約があれば、子どもの人生は悪魔の手に陥ります。やがて家康によって日本が統一された背景には、政治に介入する暗闇の力があったことを感じます。前述のように、家康の陰には天海という陰陽師の僧が存在し、彼は家康に中国呪術に基づく指示を与えました。家康は江戸城築城にあたり、広大な地の地相を天海に調査させ、最も風水的に安定している四神相応の地として江戸が選ばれました。東京は家康によって造られた都市であり、江戸城は今も皇居として日本の顔となっています。さらに政府の中枢機関も江戸城を中心に配置されており、江戸幕府は依然として霊的に日本を支配しているかのようです。現在、東京を中心とする首都圏は、約3700万人の人口が集中する人口密集地帯となっています。
安土桃山から江戸時代にかけ、リバイバルによって爆発的に増えたキリスト教徒を封じ込めるため、当時の統治者たち(その背後に働くサタン)は、鎖国、バテレン追放令、五人組、宗門改め、寺請制度、檀家制度など、キリスト教弾圧政策を行い、江戸を通して日本全体が福音によって救われないようにするための霊的支配のシステムを形成しました。また江戸幕府は、地方に対する一国一城令を通して、全国の諸大名を束縛し、参勤交代制を通して、多額の費用と莫大な労力をかけて江戸に赴かせました。江戸に住むことを栄誉だとする中央集権を後押しするかのような風潮は、現代日本人の精神風土の中にも根強く残っています。
偶像礼拝からの解放と教会に与えられた鍵
人は、罪のゆえに地上の支配権をサタンに奪われました。サタンは地上の栄華と引き換えに、ある人々と契約を結んで自分を拝ませ、神の国が地上に現れないように霊的な束縛を張り巡らし続けてきました(マタ 4:8~9)。当時の統治者がサタンと結んだ契約をイエスの御名の権威によって破棄する必要があります。日本のリバイバルのためには、特に首都を縛る直接的な霊的縛りの要塞となっている静岡と日光を解放する必要があると信じます。御国の鍵を与えられたのは、地域に建てられた教会です(マタ 16:18~19、エペ 1:20~23)。ラブ・ソナタ静岡は、400年以上前から続く日本の首都への束縛を打ち破るための戦略的意義があると信じます。日本のリバイバルのために、静岡県の教会が主の愛で愛し合い、一つになれますように祈ります(詩133篇、ヨハ17章)。
スリヤ佐野一夫
1957年、静岡県生まれ。明治大学法学部卒。レーマ聖書学院卒。新宿シャローム教会副牧師を経て、東京シティチャーチ、清水シティチャーチを開拓。ラブ・ソナタ静岡2019実行委員長。
本文は、『リビングライフ STORY 2019年5月』 (Duranno書院)より、抜粋したものです。