社会人スポーツミニストリー | |||||
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社会人スポーツミニストリー
陸上選手 金ジングク
スポーツミニストリーに携わっている、陸上選手の金ジングクです。社会人スポーツミニストリーについて分かち合いたいと思います。
アメリカやヨーロッパ、韓国では、キリスト教についてよく知られていますが、日本ではノンクリスチャンに会った時、キリスト教について知っているかと尋ねると、ほとんどの人が知らないと答えます。ですから、スポーツを通して人間関係を築き、そこから福音を伝えることは、とても効果的だと思います。私の妻も、日本のトップアスリートとして活動していましたが、現役時代に摂食障害になったとき、牧師先生と出会い、教会を通してイエスを救い主として受け入れました。今は摂食障害も回復して、食事を楽しめるようになっています。
日本国民の70%の人が何らかの形でスポーツに関わっていると言われています。今、私の教会では、区のロードレースに申し込んだ人が教会で行われるトレーニングに参加し、試合に出ていますが、そのトレーニングにノンクリスチャンの友人も呼んで一緒に練習し、関係を築いています。スポーツは、教会が地域社会とつながることのできる、よいツールであると思います。
また、ストレッチカフェをやっている教会もあります。講師はノンクリスチャンでしたが、受講者はみんなクリスチャンです。ストレッチが終わった後、講師と一緒にお茶をしながら交わる中で、講師の方が「クリスチャンは優しくて、祈っていただけるので、いつも感謝しています」と言っていました。
また、スポーツフェステバル伝道という形もあります。対象は地域の子どもたちです。神の家は楽しいところだということをアピールしながら関係作りをしていくのです。また、スキットを通して福音を伝えることもできます。このようなフェステバルを通して人が集まり、その中で人々と接していくと、教会にノンクリスチャンを招くきっかけを作ることができ、教会文化に馴染みやすくなるのではないでしょうか。
私は日曜日に教会に行くことだけが礼拝ではなく、スポーツそのものが体を使った礼拝だと思っています。トップアスリートたちが市民ランナーのチームを作って、練習の中で体を使った礼拝をしながら、教会の名前で地域の中で活動していくのです。また、近隣の教会とつながって、親善試合をすることもできます。スポーツを通して地域教会がつながっていくのです。教会が協力するようになると、2倍、3倍の人を教会に招くことができます。一つの教会ではできないことも、教会のネットワークの中でできるようになります。
先日参加した韓国の卓球宣教大会には、60以上の教会が参加していました。主催していたのは、卓球ミニストリーの宣教チームでした。そして、次は中東に卓球宣教に行くと発表され、みんなで祈る時間を持ちました。スタートは小さく弱いかもしれませんが、スポーツを通して人々を教会にお招きし、そこから世界に出ていくこともできると思います。スポーツは言葉や民族などの壁を乗り越えて一つになることができる、神様が与えてくださった素晴らしいプレゼントだと思います。
2020年に東京オリンピックがあります。国民全体のスポーツへの関心が高まっている時期でもあり、趣味で始める人や、スポーツを観戦する人が増えています。東京オリンピックに向けてラブ・ソナタのようなイベントをしますが、その中でスポーツを通して福音を伝えていくことができると思います。
第三世界には、牧師や宣教師はそのままで入っていくことができない国がたくさんあります。しかし、スポーツの監督や役員は歓迎されています。卓球宣教大会で元メダリストの宣教師の方に会いました。オリンピックの金メダルを目指していた時に、主に「あなたの卓球の賜物をささげてくれないか」と語られ、神様の召しに答え、モンゴルに行ったそうです。その後、モンゴルの人たちが北朝鮮の人々に福音を伝えるようになりました。宣教師や牧師が追放されるような所であっても、スポーツを通して、思いもよらなかった神様のみわざがなされているという証しを聞くことができました。
「走る教会」というのが、何だかわかりますか。福音が必要なところに走って行って、福音を届ける教会、ということです。そこには機動力が必要ですし、御心が示された所にいくという従順な信仰も必要です。これは一人ではできないことです。
2020年に開催される東京オリンピックに多くのクリスチャンが関わってくださり、また海外からスポーツ宣教団体が来るでしょう。オリンピックを通して神様が栄光を現してくださるよう願っています。走るという礼拝、応援というとりなしによって共に手を取り合い、一度しかないチャンスを用いて、ともに神様に栄光をささげていきたいと思っています。
本文は、日本CGNTVの番組「キボウのトモシビ」の中の放送内容を要約したものです。