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東京オリンピックを迎え、日本の教会に対するビジョンと期待
by.CGNTV
hit 573 recomend 179 2020-02-25 10:04:20

東京オリンピックを迎え、日本の教会に対するビジョンと期待

 

 

 

峯野龍弘 ウェスレアン・ホーリネス教団 淀橋教会主管牧師

 

 

はじめに

いよいよ本年は、全世界からの大きな関心と期待を寄せられながら、日本国民待望の東京オリンピックが開催されようとしています。真にうれしい限りです。その期間中、何一つ事故過ちなくすべてが平穏の内に、無事終了することを心から祈るものです。とくに恐るべきテロや悪質な大きな妨害などが、絶対に起こらないことを願ってやみません。のみならず何よりもこのオリンピックの開催により、そこに集うすべての国々の人々の間に愛と平和と喜びの大輪の花が咲き、まさにオリンピックが国籍、人種、言語、風俗習慣、文化等のあらゆる違いの中垣を越えて、全世界・全人類の「平和と一致」、「和解と共生」を生み出す“希望の祭典”となるよう、心から祈願するものです。

 

1.若者は幻を、老人は夢を

使徒の働き2章17節には、「青年は幻を見、老人は夢を見る」とありますが、小僕も昨年で早くも満80歳を迎え、言い逃れの出来ないまさしく歴とした「老人」の域に入りました。それだけにこの御言葉が強く心に響いてきます。そこで小僕も、益々聖霊に満たされ、上からの力と知恵を注いでいただき、良い「夢」を見たいものです。

それにしても今日のようなとかく物事の価値判断が相対化し、目の前を過ぎ去る諸々の事象が目まぐるしく変化していく現代社会の中にあっては、かたや若者たちにとって未来に対する幻(ビジョン)を描くのが、極めて難くなりつつあります。ましてや、ただでさえ未来に対する夢を喪失していく老人たちにとっては、未来に対する良き夢(ドリーム)を見ることなどは、ますます困難になっています。

こうした中にあって、及ばずながら日夜、宣教と牧会に専心従事する中で、自らの若き日にはるかに優って強烈に、また鮮やかに見させられる夢があります。その夢が「老人のたわごと」と一笑に付されてしまうことを承知の上で、畏れながら「老人の見た夢」を若干お話ししたいと思います。

2.老人の見た夢

ところで本来「夢(ドリーム)」こそが、「幻(ビジョン)」に先立つべきものではないでしょうか。良き「夢」があればこそ、その夢の実現のために良き「幻」が描き出され、そこに更に最善の「施策」が生まれるのだと思います。このように思う時、老人に優ってまず若者こそが「夢を見る」必要があるのではないでしょうか。おお、主にある若き兄弟姉妹たちよ、大いに主にあって良き夢を見てください。とくに若き教役者・伝道者の皆さん、大いに良き夢を見てください。その昔、札幌農学校を去り行くウィリアム・クラーク博士が、若い学徒たちに向かって「少年よ、大志を抱け」と言ったことは有名な話ですが、どうか聖名の栄光のため、疲弊する現代教会の祝福と変革のために、大いに良い夢を見、聖なる幻を仰ぎ見て、それを抱き続けて、その実現のために全力を注いでください。現代の若者たちは、とかく厳しい現実の中に呑み込まれ、かつ周囲からの批判を恐れて臆病になり、賢さを装い「夢」を見ることが乏しくなり、それゆえ「幻(ビジョン)」が描けず、何よりも上からの聖なる閃きに欠け、大胆かつ勇気ある施策に取り組み損ねてはいないでしょうか。重ねてお願いいたします。どうか。良き夢を見、聖なる幻を与えられ、日本の教会の宣教と教会形成に風穴を開けてください。

そこで小僕が見た「老人の夢」を記しておきましょう。

(1)すべての教職・信徒が聖霊に満たされ立ち上がり、大胆に福音を宣べ伝え、救霊と宣教に邁進するようになること。

(2)癒やしと顕著なしるし、悪霊からの解放が鮮やかに成され、圧倒的な神の臨在と栄光が速やかに顕されること。

(3)教会とキリスト者が聖霊に満たされ大いに変貌し、教会は生けるキリストの臨在に包まれ、さばき合うことのない愛に満ち溢れた麗しい聖なる共同体(アガペー共同体)となること。

(4)諸教会が神学的立場や教派間の相違を超えて、キリストにあって常に共に祈り合い、交流し、互いに連携し、お互いが今置かれている地域の中にキリストの福音を満たしていき、そこに良き社会的変革を遂げていくこと。

(5)かくして日本全土の福音化が促進され、教会と信徒の数が増大し、国家・社会が神の御心に適った尊い存在と変えられていくこと。

 

これらのことは決して単なる「夢物語」や、ましてや「老人のたわごと」ではないのだと確信しています。なぜなら、ペンテコステの聖霊降臨によって誕生した初代教会の歴史的足跡を辿る時、この「夢と幻」は、ことごとく実現していったではありませんか! このように思う時、胸はときめき、希望と勇気が湧き上がり、「おお神よ、聖霊を豊かに注ぎ、満たし給え! リバイバルを来たらせ給え!」と叫び、祈る以外の何ものでもありません。

そうです。ですから「青年に幻を、老人に夢を」見させてください!

 

 

峯野龍弘

日本大学法学部法律学科、東京聖書学校卒業。米国アズベリー神学校、韓国トーチ・トリニティ神学大学より名誉神学博士号授与。日本基督教団桜ヶ丘教会にて牧会。1968年よりウェスレアン・ホーリネス教団淀橋教会およびブランチ教会を司る主管牧師。

 

 

本文は、『リビングライフ STORY 2020年2月』 (Duranno書院)より、抜粋したものです。

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